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【読んだことない人へ捧ぐ】ダイの大冒険 が面白い3つの理由

ダイの大冒険

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「結果が見えてたって もがき抜いてやる!!!

 一生懸命に生き抜いてやる!!!

 

 残りの人生が50年だって5分だって同じことだっ!!!

 

 一瞬…!!

 だけど… 閃光のように…!!!

 

 まぶしく燃えて生き抜いてやるっ!!!

 

 それが俺たち人間の生き方だっ!!!

 

 よっく 目に刻んどけよッ!!!

 

 このバッカヤロ―――ッ!!!!

 

 

  

作品解説

正式名称は『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』

ドラクエの生みの親、堀井 雄二 監修の、

正真正銘公式のドラゴンクエストのメディアミックス作品。

呪文やモンスターなどはドラクエの世界観を受け継いでいるが、

ストーリー自体はどのドラクエ作品ともつながりを持たない完全オリジナル作品。

企画漫画発祥とは思えないクオリティの高さと完成度面白さで

一躍人気漫画作品となる。

1989年-1996年『週刊少年ジャンプ』連載。全37巻。

 

 

今日紹介するのは1990年代の不動の名作『ダイの大冒険

勇者ダイが仲間のポップ、マァム、ヒュンケルらと共に

大魔王バーンを倒すまでを描いた物語だ。

 

ドラクエだけあって王道中の王道のバトルファンジー漫画だが、

その熱さはすさまじいものがある!

 

その魅力を、いつもの通り3つの要素に注目して解説していこう。

 

 

① とにかく熱すぎる最終決戦!

どんな漫画にも、ピークという部分は存在する。

 

そして、往々にして、そのピークは最終章じゃなく、中盤にあったりする。

 

ドラゴンボールフリーザ編が一番良かったよね~」

「尸魂界編がやっぱり…」

「京都編が…」

個人差はあれど、大方のファンの意見が、『最終章が一番面白かった!』

ってなる漫画は稀だ。

 

ところが、ダイの大冒険は、

 

 

最終決戦が文句なしに一番面白い!

 

 

それも、最終決戦『だけが』面白いわけじゃなく、

最終章に近付くにつれて加速度的にどんどんどんどん面白くなっていき、

積み上げてきたものを最終決戦で一気に爆発させる形で

最高に熱いクライマックスをめちゃくちゃ綺麗に迎えるんだ!

 

敵の絶望的な強さ、それに立ち向かう勇者の格好よさ、

意外な展開、仲間たちの熱い雄叫び、感動する名場面…!

 

少年漫画のいいところが全て詰まった最高のシーン目白押しだが、

特筆すべきは2つ、

一人の親友が大魔王に啖呵を切るシーンと、

一匹の親友がとある願いをかなえるシーン。

 

どちらも人間の強さと底力を表現したシーンなんだけど、

この2つの場面は本当に漫画の歴史に残る金字塔だ。

初めて読んだとき、どんだけボロ泣きしたか!

 

この2つのシーンを読むためだけに、全37巻を読む価値はある。

 

 

② 漫画史に残る名キャラクター「ポップ」

主人公の親友、魔法使いの「ポップ」

このキャラクターが、めちゃくちゃかっこいい!!

彼の勇姿を見るためだけでも、この漫画を読む価値はある!

 

…という前知識を入れた上で最初から読み始めてもらうと、

あなたは必ずこう思うはずだ。

えっ?この軽薄なヘタレのどこがいいの?

 

 

だが、それがいい

 

 

最初はただのヘタレの凡人だった彼が、

ひとかけらの勇気を振り絞って戦い続けていくうちに、

いずれはみんなの中心人物となっていき、

最後には…

 

おっと、ここから先は、ぜひ君自身の目で確かめてくれ!

 

とにかく、最後まで読めば、あなたもきっとポップが大好きになる。

俺は未だに、ジャンプ史上好きなキャラクターBEST10には彼は必ず入る。

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③ 意外に考えて行動する登場人物たち

ダイの大冒険の最序盤は、YAIBA同様かなり子供向けなテイストで描かれていること。

そして、同時期に、同じくドラゴンクエストを題材とした

ロトの紋章」が連載されていて、

その暗くて大人向けの雰囲気とよく比較されることから、

 

ダイの大冒険=明るくて子供向け

 

というイメージがつきまとっている。

それはある意味では正しいのだが、

よくよく読むと、ダイの大冒険のキャラクターは、

敵も味方も子供向け漫画とは思えないほど

かなり考え抜かれた行動を取っている。

 

敵は目標に向けてクレバーに理知的に行動し、

味方も常に最善手を尽くし、

ときには打算的に「少年漫画らしからぬ」行動を取ることも厭わない。

 

もしダイの大冒険が、子供向けな「だけ」の漫画で、

キャラクターの行動も「いかにも少年漫画らしい」行動だけで

想像の域を出なかったとしたら、

ここまで物語に深みが出ることもないし、

ひいてはクライマックスにあそこまで感動することもなかっただろう。

 

個人的に好きなのはこの場面。

敵の幹部の一人、キルバーンが、勇者の仲間ポップを指して言うこの台詞。

「こういう弱いヤツが成長したようなタイプはチームのムードメーカーになるからね

 勇者の一味の中でも真っ先に死んでいただきたい男さ」

 

漫画のお約束に乗っ取れば絶対に油断するべき相手に、

早々に正当な評価を下して、かつ真っ先に始末しようとしている。

 

「王道少年漫画」なのに、

「漫画的」じゃなく「リアリティ」をもってキャラクターが行動するところ。

 

ダイの大冒険のこういうところが、たまらなく好き。

 

 

まとめ

さて、ポップだけに注目して書いた今回のレビューだが、

ダイの大冒険には、他にも、最初の印象を大きく覆して

熱い行動で読者の心を動かすキャラクターがたくさんいる。

ハドラー、ヒム、バラン、チウ、クロコダイン…

男たち女たちの熱さに胸打たれたければ、ぜひとも読むことをオススメする。

 

 

【この漫画を特にオススメする人種】

王道だけど読み応えのあるストーリーを読みたい人

 

 

~バティ漫画ランキング(少年漫画編)第10位『ダイの大冒険』~