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【読んだことない人へ捧ぐ】SLAM DUNK が面白い3つの理由

SLAM DUNK

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スラムダンク

言わずと知れたバスケットボール漫画の傑作だ。

 

漫画好きならば、他の何を差し置いてもまずは抑えておかなければならない、

日本漫画の歴史上もっとも面白い、名作中の名作だ。

 

まずはこいつの魅力を語ることから始めていこうと思う。

 

 

 

あらすじ

中学生にして真っ赤な髪のヤンキー、桜木花道は、高校入学時に一目惚れした女の子の「バスケットは好きですか?」の一言に、ズブの素人のくせに思わず「はい」と答えてしまい、そのままの勢いで全く興味のないバスケ部に入部してしまう。鬼のようなキャプテンやいけ好かない同級生エースに反発しながらも、桜木はバスケットボールの面白さに、徐々にのめり込んでいくのであった————。

 

簡単にあらすじを書くとこんな感じ。

今こうしてみると、なんてテンプレな始まり方なんだろう。

でも王道的な導入というのは、それだけ面白さが保証されているということだから、

安心して読み始めてほしい。

 

バカで単純で喧嘩っぱやいヤンキーだけど、どこか憎めない主人公、桜木花道

イケメンで一見クールだけど、中身は人一倍ガキな同級生エース。

厳格でスパルタでバスケ愛が凄まじい、正に武士のような精神のゴリラキャプテン。

はじめはこの3者の掛け合いだけでもかなり楽しいので、序盤から飽きないはず。

 

さて、正に少年漫画の金字塔であり、

未だに根強い人気を誇るこの漫画だけど、その魅力は一体どこにあるんだろうか。

今回は3つに絞ってその魅力を解説していこう。

 

 

① 毎試合が接戦続き

SLAM DANK は全31巻なんだけど、

その中に主人公たちの主な試合はわずか6試合しか入っていない。

その分、一つの試合が短くても2巻、最長でなんと7巻にも及ぶ!

 

その試合の全てが、ラスト1秒まで1点差を競い合う、目が離せない接戦!

特にラスト1分の逆転に次ぐ逆転の展開は、手に汗握ること請け合いだ。

 

味方の思わぬキャラクターによる背筋がゾクッとするファインプレー、

敵の強プレイヤーによる逆転で感じる絶望感、

そして、負けたらそこで終わりのトーナメントだからこその緊張感。

そしてその全てが、1話の中に何度もつまっている。

 

どんなミステリーよりも意外な展開とどんでん返しの連続で、

どんなバトル漫画よりも熱い鍔迫り合いの連続だ。

これが世界の命運をかけた戦いでもなんでもなく、

ただの高校生によるボール一個を追いかける試合だってことが信じられない!

 

とにかく熱い展開とどんでん返しの連続が好きな人には文句なくオススメする。

 

ちなみに小学生の時はこの接戦続きの展開に感動しながらも、

「いや、でもこんな毎回1点差のゲームなのは漫画だからでしょ」

と思っていたもんだが、大学生の時に妹のバスケの最後の大会の応援に行ったときに、

見る試合見る試合すべて逆転に次ぐ逆転の1点差の試合だらけだった。

考えてみれば、高校生たちがみな己のすべてをかけて青春をぶつけあってるんだ。

毎回接戦になるのもとーぜんだ。

そう考えると、この漫画の接戦続きは案外リアリティがあるのかもしれない。

 

 

② 表情の描写が半端ない

SLAM DANK の最大の魅力の一つ、それは間違いなく、

これでもかと魂を込めて描き込まれた、キャラクターの表情だ。

 

今でこそあまり珍しくないけど、当時は漫画のキャラクターはまだまだ漫画的で、

決め顔が一種類、笑顔が一種類、泣き顔が一種類みたいな漫画がほとんどだったから、

ここまでリアリティをもって表情を描き分けられてる漫画は珍しかった。 

 

ましてや、「汗」をここまでしっかり描写した漫画は他になかった。

漫画的な、おどろいたときに顔に書かれる一滴の汗じゃない。

この漫画では、試合の中盤からもうコート上の登場人物全員が

頭のてっぺんからつま先まで、これでもかというほど汗だくになるんだ。

 

このリアリティ溢れる「汗」の描写は、読んでて凄まじく感情を揺さぶる。

汗だくのキャラクターの、歯を食いしばって走る顔、喜びに咆哮する顔、

悔しさに唇を噛み締める顔、無我夢中でボールを追いかける顔、

全て違う表情だ。一つとして、同じ表情がない。漫画なのに。

 

特に最終戦の表情の描き方はすごい。

ここまで人間の表情を鮮烈に描き切った漫画は、他にはないんじゃないだろうか。

2018年になった今でも。

 

 

③ 『努力』の描写がすさまじく丁寧

最後の一つは、『努力』の描写だ。

 

この漫画の主人公、桜木花道は、

最初はバスケットボールがボールを持ったまま歩いちゃいけないってルールすら知らないくらいの、

完全なド素人。

 

その桜木花道が、一から、本当に一から、ドリブル、シュート、リバウンド、

それぞれの技を覚えていく。

その描写が、ものすごく丁寧に描かれていく。

 

普通、漫画の『修行』のシーンはつまらないものだ。

だから多くの漫画では、修行や練習のシーンはカットされてしまう。

最近の漫画だと特にそうだ。「ONE PIECE」なんかは正にその典型。

逆に言うと、この修行シーンや練習シーンを面白く描ける漫画家は一流なんだと思う。

 

考えてみれば、完全な素人がたった3ヶ月で中学3年間バスケをやってきた人たちを

ゴボウ抜きして、全国の強豪選手たちと渡り合うなんて、

才能至上主義以外のなにものでもない。

 

にもかかわらず、読んでて桜木花道に感情移入できるし、

桜木花道を「努力」の主人公だと思えるのは、

彼が新しいことを覚えていく様、必死で練習をして身に着けていく様、

そして新しいことを覚えた時の喜びを、めちゃめちゃ丁寧に描いているからだと思う。

 

主人公を、元々中学校でバスケをやっていたプレイヤーとかじゃなく、

ルールすら知らないズブのド素人にしたこと。

それこそが、俺みたいなバスケのバの字も知らなかった大多数の読者を虜にし、

今尚ハートを掴んで離さない最大の理由の一つなんじゃないだろうか。

 

 

まとめ

さて、いかがだっただろうか?

まとめると、SLAM DANK とは、

熱い男たちの、手に汗握る、逆転に次ぐ逆転の大接戦の試合の数々を、

作者がこれでもかと魂をこめた鮮烈な表情で描き切り、

その足跡を初心者の主人公が読者によりそいながら辿っていく物語。

ということになる。

 

漫画を全く読まない人、

もしくは恋愛漫画や日常漫画しか読まないよって人ならともかく、

ちょっとでも少年漫画やバトル漫画が好きって人で、

この漫画を読んでないって人は意味がわからない。

読んでないのは間違いなく人生の損失といえるから、

騙されたと思って絶対に読んでみてくれ。

 

人生が変わるほどの衝撃と感動が、

絶対に君を待っているから。

 

 

【この漫画をオススメしたい人種】

少しでも漫画を読む全ての人間

 

 

~バティ漫画ランキング(少年時代編)第1位『SLAM DUNK』~